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2026年04月03日

税理士の「教育費カット」提案で現場が崩壊?コストを投資に変える人的資本の考え方(Vol.15)

本日は大安吉日に加え、「大明日(だいみょうにち)」が重なる大変縁起の良い日です。大明日は「天地が開け、万物を明るく照らす日」とされ、未来の見通しが良くなる吉日と言われています。貴社の事業と採用活動に明るい光が差し込むことを願って、ヒューマンソリューションから人事コラムをお届けします。


決算報告の席で、顧問税理士の先生から「今年は利益が薄いので、見えない経費は極力カットして利益を残しましょう」とアドバイスされたことはありませんか。

栃木県内のある企業様での出来事です。税理士の指導に従い、採用にはお金をかけず、新人の教育も現場の先輩の背中を見て学べと費用を一切かけない方針に切り替えました。経営陣はこれで無駄な経費が削れたと安心していました。 しかし結果はどうなったか。現場の先輩社員たちは自分の業務で手一杯なため新人を放置せざるを得ず、新人は育たずにすぐ辞める。結果、採用と退職の堂々巡りになり、疲弊した既存のエース社員までが辞めていくという最悪の悪循環に陥ったのです。

失敗の原因は、税理士の「人にかかるお金=削るべきコスト」という財務の視点を鵜呑みにし、経営トップが「人=利益を生み出すための資本」という視点を見失ったことでした。

そこで弊社が現場に入り、税理士の先生にもこれは将来の利益を作るための投資計画ですと説明した上で、教育体制を根本から作り直しました。エース社員の頭の中にあるノウハウをマニュアルに落とし込む作業に時間とコストを投資し、誰でも新人を教えられる仕組みを作りました。結果、先輩の負担は激減し、新人の定着率は劇的に向上しました。

費用を投資に変えるための4つの鉄則は以下の通りです。


1. 財務のプロの視点と現場のリアルのズレを知る

税理士の先生は会社の財布を守る絶対的なプロです。しかし、数字上では教育費を削れば利益が増えるように見えても、現場では教育の手間が増えてエースが潰れるという現実が起きます。この矛盾に気づくことが第一歩です。

2. 人への支出を消費ではなく未来への投資と位置づける

採用や教育にかかるお金や時間は、消費して消える経費ではありません。社員が育ち、自走し、数年後に会社へ大きな利益をもたらすための投資です。

3. 外部研修ではなく社内の暗黙知を可視化する

高額な外部研修を導入する必要はありません。まずは社内の優秀な社員のノウハウを抽出し、評価基準やマニュアルといった会社の財産に変える作業にコストをかけてください。

4. 教育の手間を評価制度に組み込む

後輩を育てるために割いた時間や労力を、正当に評価する仕組みを作らなければ現場は動きません。育成を評価項目に入れることで、初めて仕組みが自走します。

【本日のまとめ】人を育てる投資を止めた瞬間、会社は緩やかに衰退を始めます。稼いだ利益をどう教育の仕組みに還元し、税理士をも納得させる成果を出すか。大手の綺麗な理想論ではなく、自社サイズの泥臭い教育の仕組みとコストの板挟みに悩まれた際はご相談ください。

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【次回予告】4月9日(木)

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