大安吉日人事のコラムCOLUMN

2026年08月12日 育成・マネジメント・組織づくり

優秀な人材が「定着する」会社の共通点とは(Vol.37)

皆さま、こんにちは。 ヒューマンソリューションの葆東(ほうとう)です。

宇都宮の街路樹も瑞々しい緑を深め、生命のエネルギーが満ち溢れるこの時期。 新しい制度の導入や、社員との深い対話を始めるには、これ以上ない門出の日と言えるでしょう。

このような佳き日に、皆さまと組織の未来について語り合えるご縁に感謝いたします。


優秀な社員が「定着する」会社の共通点

栃木県内の経営者仲間とお会いすると、最近は一様に「賃上げ」の話題になります。もちろん、物価高騰に対応し、社員の生活を守るためのベースアップは不可欠です。

しかし、私が人事の現場で目の当たりにしているのは、「給与を大幅に上げたにもかかわらず、半年後には一身上の都合で辞めていく若手社員たち」の姿です。

宇都宮の有効求人倍率が全国的にも高い水準で推移する中、若手にとっての選ぶ基準は、もはや給与の数字だけではありません。優秀な人材が定着する会社には、共通して備わっている「見えない土台」があります。

1. 優秀な人ほど早く辞める?「評価のブラックボックス化」という罠

給与を上げても離職が止まらない原因の多くは、評価プロセスの不透明さにあります。

【失敗事例】社長の直感によるボーナス決定が招いた悲劇

ある栃木県内の中小企業様での事例です。 その会社では、社長の直感でボーナスの額が決まっていました。社長としては「頑張っている奴には多めに出している」という強い自負がありましたが、若手社員の受け止め方は正反対だったのです。

  • 「何が評価されたのか、さっぱり分からない」
  • 「逆に、自分に何が足りなかったのかも分からない」

この「評価の不透明さ」が彼らの不安を増幅させ、結果として「ここには自分の未来を描ける地図がない」と判断させてしまいました。不透明な評価制度は、優秀な人間ほど早期に見切りをつけて去っていく原因になります。

2. 優秀な人材が「ここで働きたい」と確信する3つの共通点

多くの成功事例を見てきた中で、定着率が極めて高い組織が行っている共通の取り組みを3つに整理しました。

① 評価基準の完全な言語化と共有

定着する会社では、「何を達成すれば次のステップへ進めるのか」が、新入社員にも分かる言葉で明文化されています。 栃木の地元企業だからこそ、経営者の哲学を反映させた独自の「行動指針」を、具体的な評価項目に落とし込むことが重要です。

② フィードバックの即時性と双方向性

年に一度の評価面談だけで終わらせず、週に一度、あるいは月に一度の「短い対話(1on1など)」を繰り返しています。 「君の今の動きは、チームにとって非常に助かっているよ」というリアルタイムの承認が、若手の自己効力感を高め、組織への帰属意識を強固にします。

③ 心理的安全性が担保された「失敗の許容」

若手が新しい挑戦を恐れない環境があるかどうかです。 失敗を責めるのではなく、「そこから何を学んだか」を問い、次に活かす。宇都宮の地で、若手が伸び伸びと意見を言える文化がある会社には自然と活気が生まれ、離職率は劇的に下がります。

3. まとめ:定着の鍵は「給与明細の数字」ではなく日々の対話

人事制度は単なる仕組みではありません。 最後は、私たち経営者が「どれだけ本気で社員の人生を応援しているか」。その熱意が言葉の一つひとつに宿り、社員の心に届きます。

定着の鍵は、給与明細の数字以上に、日々のコミュニケーションの中に隠されています。

  • 評価基準を明確に言語化する
  • ●リアルタイムな対話で安心感を生む
  • ●失敗を許容し、挑戦を促す


まずは目の前の社員一人ひとりに、感謝の言葉を伝えることから始めてみませんか。その小さな一歩が、将来の強い組織を作る大きな種となります。

栃木県内の企業が、若者にとって「自分の居場所はここだ」と確信できる場所になるよう、私も全力で伴走を続けてまいります。


次回予告 8月17日(月)

制度が社員の意欲を落とす?期待の若手が去った理由は「納得感のないB評価」(Vol.38)


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