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2026年05月01日

1on1面談がただの雑談で終わっていませんか?部下の本音と成果を引き出す3つの問いかけ(Vol.20)

本日は大安。新緑が目に眩しい、5月の始まりですね。暦の上では何事も慎重に、そして謙虚に過ごすべき大切な日とされる日です。急激な拡大や挑戦も大切ですが、時には立ち止まり、現場の小さな声や潜在的なリスクに目を向け、組織の守りを固める。そんな経営の「深呼吸」のようなひとときをお届けできれば幸いです。


 

「何を話せばいいのかわからない」という現場の戸惑い

先日、ある社長からこのような切実なご相談をいただきました。 「働き方改革の一環で1on1面談を導入したけれど、現場の管理職からは『話すことがなくて苦痛だ』と言われ、部下からは『ただの時間の無駄』だと思われているようです。どうすればいいでしょうか」

近年、コミュニケーション活性化のために面談を導入する企業が増えていますが、その多くが「最近どうだ?」「特にありません」という不毛なやり取りに終始してしまっています。

面談は、仲良くなるための雑談の場ではありません。部下が抱えている障害を取り除き、成長のスピードを加速させるための「投資の時間」であるべきです。

 

面談の質を変える「問いかけ」の3ステップ設計

部下の本音を引き出し、行動を変えるために必要なのは、上司の話し上手さではありません。部下の思考を動かす3つの具体的な問いかけを用意することです。

1.「今、仕事を進める上で一番のブレーキになっていることは何?」 漠然と不満を聞くのではなく、業務を止めている「具体的な障害」を特定させる問いです。これに答えることで、部下は上司を「自分を助けてくれる味方」だと認識し始めます。

    2.「理想の状態を10点満点とすると、今は何点?足りない分は何?」 抽象的な話を数値化させることで、現状と理想のギャップを客観的に捉えさせます。残りの点数を埋めるためのアクションが、そのまま次回の目標になります。

      3.「次のステップに向けて、会社や私にサポートできることはある?」 最後に必ず、会社側の支援の意思を伝えます。これにより、評価基準に照らし合わせた自分の立ち位置を確認し、自走するスイッチが入ります。

         

        現場に伴走した結果:面談が「報告会」から「解決の場」へ

        対象:栃木県内の卸売業、従業員40名規模

        課題:形ばかりの面談が続き、管理職は「時間の無駄」と感じていた。一方で若手社員は「上司に相談しても何も解決しない」という諦めを抱き、離職の予備軍となっていた。

        施策:管理職向けに、上記のような「問いかけ」を中心とした1on1トレーニングを実施。同時に、面談の結果を評価制度の「成長度合い」として正当にカウントする仕組みを整えた。

        成果:面談が具体的な課題解決の場へと変貌。若手社員から「自分の成長を見てくれている」という安心感が生まれ、導入後1年間で自己都合退職がゼロになった。

         

        【まとめ】

        1on1面談は、正しく運用すれば、組織の課題を早期発見する「最高のセンサー」になります。

        大切なのは、仕組みとしての形式を整えるだけでなく、そこで交わされる言葉の質を変えること。明確な評価基準という共通言語を持ち、未来を語る問いかけを行うことで、社員は自ら動き出します。

        もし、社内のコミュニケーションや面談の進め方に限界を感じていらっしゃるなら、ぜひ一度私たちにご相談ください。現場に定着し、成果に直結する対話の仕組みを、貴社と共に創り上げてまいります。

        次回のコラムもお楽しみに。貴社のチームワークが、さらなる未来の高みへと向かうことを心より応援しております。


        【次回予告】5月7日(木)

        賃上げ時代の生き残り戦略 / 評価制度の「形骸化」を打破する運用の3ステップ(Vol.21)